空き家の相続放棄はできる？相続放棄後の管理責任と空き家を手放す方法を解説！

親から相続した空き家は、利用する予定がない場合は相続放棄という選択肢もあります。
しかし相続放棄にはいくつかの注意点があります。
この記事では、空き家の相続放棄についての概要、相続放棄した場合の管理責任、そして相続した空き家を手放す方法についてご説明します。

空き家の「相続放棄」とは

相続放棄とは、すべての遺産の相続する権利を放棄することです。
遺産は、現金や不動産などだけではなく、借金なども遺産になります。
従って、現金や不動産などプラスとなる遺産だけ相続し、マイナスになる借金や不要な空き家のみを相続放棄するといった方法はできません。
また、相続放棄する場合には、相続することを知った日から3か月以内におこなう必要があります。

空き家を相続放棄しても残る「管理責任」とは

空き家などすべての相続放棄をしても残るのが、空き家の管理責任です。
管理責任とは、必要であれば修繕費や管理費などを払って空き家を管理することです。
相続税や固定資産税などの税金は支払う必要はありません。
なお、以下のケースや方法によって管理責任を放棄できます。

• 他の親族が空き家を相続することになった
• 相続財産管理人を選任し、空き家の権利を国に帰属させる手続きをおこなう

他の親族が空き家を相続すると、管理する必要がなくなります。
相続財産管理人は家庭裁判所に申し立てをして選任してもらいます。
しかし申し立てや管理人への報酬費用がかかるのが注意点です。

空き家の相続放棄をせずに手放す方法

それでは相続した空き家を手放す方法を以下にご紹介します。

売却する

空き家の立地条件が良く、人気エリアにある場合は売却するのがおすすめです。
空き家が築20年以上経過して古い場合には、解体して更地にしてから売却すると早期売却が期待できます。
空き家を解体せずに古家付き住宅として売却すると、解体費用がおさえられるのがメリットです。

隣人に交渉する

空き家の隣にある不動産の所有者に購入してもらうように交渉する方法があります。
隣人は不動産を購入することで、土地が広くなるので活用の幅が広がります。
密集した住宅地や、特殊な形をした土地の場合には購入してくれる可能性も高いのでおすすめです。

寄付する

空き家を国や個人に寄付する方法です。
隣人である個人に寄付すると、贈与税が発生したり所有権移転登記が必要になったりします。
国への寄付は、立地条件や空き家の状態によっては引き取ってくれる可能性は低いです。
空き家を探している人と繋げてくれる空き家バンクの利用もおすすめです。

まとめ

相続放棄とは、遺産のすべてを放棄する権利で、空き家のみを放棄するのは不可能です。
空き家の相続放棄後も管理責任があるので注意しましょう。
相続した空き家は売却や寄付をする方法があります。
空き家の売却には地域の不動産会社に相談するのがおすすめです。
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